「髪を切りたいけど、美容室が怖い」──そんな気持ちを抱いたことはありませんか?
特に、身体障がいや発達障がい、感覚過敏などがある人にとって、美容室はハードルの高い場所になりがちです。
・車椅子で入れるか不安
・カット中にじっと座っていられるか心配
・シャンプーの水やドライヤーの音が苦手
・美容師さんとの会話がストレスになる
こうした不安が重なると、「もう髪を切らなくてもいいか」と思ってしまう人も少なくありません。
しかし、髪は日々伸びていきますし、身だしなみや気持ちを整えるためにも、定期的なヘアケアは大切です。
この記事では、障がいを持つ方が「美容室が怖い」と感じる理由を整理し、その不安を和らげる工夫や、安心して通える方法をまとめました。
美容室が怖いと感じる障害当事者のリアルな理由

車椅子ユーザーの不安
- 店内に段差があって入れないのでは?
- シャンプー台に移乗できるか不安
- トイレがバリアフリーでないと困る
発達障害や感覚過敏の人の不安
- シャンプーの水しぶきが苦手
- ドライヤーの大きな音がつらい
- 香料や薬剤のにおいに耐えられない
- 知らない人との長い会話がストレス
聴覚・視覚障害の人の不安
- 美容師との意思疎通が難しい
- マスク越しの会話で口の動きが読めない
- 仕上がりイメージをどう伝えればいいかわからない
このように、「美容室が怖い」背景には、障がい特有の不安が重なっていることが多いのです。
安心して美容室に行くための工夫

1. 事前に情報を集める
- バリアフリー対応美容室を探す
「福祉美容」「バリアフリー美容室」と検索し、出てきた美容室に問い合わせたり、「Wheelog!」などでバリアフリー対応か確認する。 - 口コミを調べる
「〇〇市 美容室 バリアフリー」などで検索すると、当事者の声が見つかることも。 - 支援者や仲間から情報をもらう
当事者コミュニティやSNSで体験談を探す。
2. 美容師さんに配慮をお願いする
- 「大きな音が苦手なので、ドライヤーは弱風でお願いします」
- 「長時間座っていられないので、休憩を入れてください」
- 「会話が苦手なので、必要なことだけ伝えてほしいです」
事前に電話やLINEで相談しておくと安心です。
3. 自分で準備できる工夫
- 耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを持参(ドライヤーの音対策)
- タオルや膝掛けを持参(感覚過敏の場合)
- 写真を見せてオーダー(言葉で伝えるのが難しい人におすすめ)
美容室が難しいときの代替手段

出張美容サービスを利用する
訪問美容は、障害や高齢の方が利用しやすいサービスです。
参考リンク:Kami Bito
セルフカットや家族にお願いする
- 前髪だけセルフカット
- 家族にバリカンで整えてもらう
- YouTube動画でセルフカットのやり方を学ぶ
まとめ
美容室が怖いと感じるのは、障がいを持つ方にとって自然なことです。
大切なのは「行けないから無理」と諦めるのではなく、自分に合った工夫を取り入れること。
- 事前に情報を調べる
- 美容師さんに配慮をお願いする
- 出張美容やセルフカットを取り入れる
髪を整えることは、見た目のためだけでなく「心を整える時間」にもなります。
自分らしい方法で、少しずつ「美容室の怖さ」を和らげていきましょう。