障がいがあってもスポーツを

凸凹村管理人

「スポーツをやってみたい。でもハンディキャップがあるから…」そんな風に思っていませんか?
実は、障がいのある人にこそ取り組みやすく、多様な楽しみ方ができるスポーツの世界があります。

義足や車いす、視覚サポート、ルールの調整がなされた「パラスポーツ」「障がい者スポーツ」と呼ばれるものです。

この記事では、まず障がい者スポーツとは何かを整理し、続いて代表的な競技をジャンル別にご紹介。
さらに、参加を始めるためのステップや注意点も解説します。

スポーツが“遠い世界”ではなく「私にもできること」になるヒントが見えてくるはずです。

障がい者スポーツとは何か

定義と背景

障がい者スポーツ(アダプテッドスポーツ、パラスポーツなどとも呼ばれ)とは、障がいがあってもスポーツ活動に参加できるよう、競技規則・用具・環境を「調整・適応」したスポーツを指します。

たとえば陸上や水泳といったオリンピック種目をベースに、車いす使用・義足使用・視覚障がい用の支援などを加えたものが多く紹介されています。

なぜ“参加”が拡大しているのか

国際的な障がい者スポーツ大会(パラリンピックやデフリンピック、スペシャルオリンピックスなど)を契機に、障がいを持つ人のスポーツ参加が注目されてきました。

日本では文部科学省・スポーツ庁が「障害者スポーツの普及促進・競技力向上」を掲げています。

クラス分け・用具の工夫とは

障がいの種類や程度が異なる選手が公平に競えるよう、各競技には「クラス分け」の制度があります。

例えば用具を使った車いす競技や義足競技では、障がいの影響を最小限にしつつ“実力で競う”環境が整えられています。

ジャンル別代表種目を知ろう

車いす・義足・座位など身体障がい中心の競技

  • 車いすバスケットボール:コートやゴールは一般と同じ。ただし車いすを用い、点数制限(持ち点制度)で障がいの度合いを調整。
  • ウィルチェアーラグビー:「車いすラグビー」とも呼ばれ、激しいコンタクトありのスポーツ。
  • 車いすテニス・義足陸上・車いすマラソンなど:一般種目をベースに適応されている。たとえば陸上競技では義足・車いす・視覚障がい者用の種目あり。

ボール・的当て・協働性が高いスポーツ

  • ボッチャ:重度四肢機能障がい者も参加しやすく、自分のボールを「ジャックボール(白色)に近づける」ことを競う戦略性の高いスポーツ。
  • ゴールボール:視覚障がい者用。音の出るボールを使い、チームでゴールを競う。
  • 座位バレーボール・5人制サッカー(ブラインドサッカー)なども紹介されています。

水上・アウトドア・多様な環境でのスポーツ

  • カヌー、サイクリング、馬術、射撃など:障がいの種類に応じ用具やコースが調整されています。
  • 海・山などにも展開されており、アウトドア志向の方にも楽しみの幅が広がっています。

“やってみたい”を後押しする体験・観戦の切り口

競技に参加するだけでなく、まずは観戦や体験会に参加するのもおすすめです。

例えば、社会人320名アンケートでは「東京パラリンピックで観戦したい競技」の第1位に車いすバスケットボール、第2位にボッチャという結果が出ています。

スポーツを始めるためのステップとポイント

ステップ① 興味ある競技を“体験”してみる

まずは「気になる競技」を見つけ、地域の障害者スポーツセンターや体験会に参加してみましょう。

全国に障害者スポーツ専用施設・優先利用施設が数多くあります。

ステップ② 自分の体・障がいの特性を知る

競技を選ぶ際、自分の身体の使いやすさ、移動手段、用具の準備などを考えることが大切です。

たとえば車いす移動が多い場合は車いす競技、水や泳ぎが得意なら水泳競技など。

ステップ③ 継続・仲間づくり・目標設定

スポーツを続けるためには、「仲間と一緒に」「目標を持って」「楽しめる環境で」行うことが鍵です。

クラブ活動や地域チーム、支援団体を活用して、環境を整えましょう。

注意点:安全・ルール・用具の確認

障がい者スポーツにはルール・用具の適応があり、身体や感覚に配慮が必要です。

参加前には障がいの特性・健康状態・用具のフィットを確認すると安心です。

よくある質問と“やってみたい”人へのヒント

Q:障がいが重くても参加できる競技はありますか?

はい。例えばボッチャやゴールボールは比較的重度の障がいがあっても取り組みやすい競技です。

始める前に「用具レンタル」「補助者あり」の体験会を調べましょう。

Q:用具・費用はどれくらい必要?

競技によって異なりますが、初期はレンタルや体験会で“まずは参加”がおすすめです。

クラブで共有用具を使えるケースもあります。

Q:観戦だけでも楽しめますか?

もちろんです!

パラスポーツの“スゴ技動画”や紹介動画も沢山あり、興味を持つきっかけになります。

まとめ:スポーツを通じて見える“自分らしさ”

障がいがあってもスポーツは、“できること”を発見し、“仲間”とつながり、“挑戦する喜び”を得る場になり得ます。
競技を選ぶことも、始めることも、誰かのためではなく“自分が楽しむ”ためのもの。

まずは「体験する」「続けてみる」「自分なりの形をつくる」の3ステップからスタートしてみましょう。

スポーツが、あなたの可能性をひらく鍵になるかもしれません。

🔗参考リンク・動画

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