ナイツ、ウエストランド、暗闇の舞台で輝く笑い 視覚障がい者も含めた新しい漫才体験

凸凹村管理人

新潟市西蒲区のイベント会社「ホイミ」が主催した漫才ライブは、異色の舞台設定で注目を集めました。ナイツ、ウエストランド、三拍子、三四郎、きしたかの、キュウ…といった実力派の漫才師6組が、暗闇の中で笑いを届けるという斬新な試みでした。

照明を一切落とし客席もステージも漆黒の闇に包まれる

「真っ暗にしてもらっていいですか、芸人さんの気持ちになります」と齋藤桂代表が提案したこの漫才ライブは、視覚障がいの人々も含め、誰もが同じ環境で楽しめることを目指していました。会場の「巻文化会館」は、照明を一切落とし、客席もステージも漆黒の闇に包まれました。

齋藤桂代表は、「視覚障がいの人に楽しんでもらいたいから、暗くするっていうのは演出的に面白さもあるけど、僕の気持ち的には皆さんの環境で一緒に楽しみませんか?」と語ります。このイベントは、見えない世界を経験することで新たな気づきを与え、笑いと感動を共有するきっかけとなりました。

暗闇で繰り広げられた漫才の新たな可能性

齋藤桂さんがこの漫才ライブを企画するきっかけとなったのは、彼の1歳下の弟である真(まこと)さんの存在でした。真さんは視覚障がいを抱えており、よくラジオを聞いている姿を見て、齋藤さんは「耳で楽しむ世界」があることに気付きました。

「(暗闇は)僕らには特殊な環境ですけど『見えない世界ってこういうことなんだ』という風に感じてもらうきっかけにも、結果的にはなるといいなと」と齋藤桂さんは述べます。しかし、このイベントの開催に向けてはまさに“暗中模索”のようでした。

「『どうやって(舞台に)出ていけばいいですか?』って言われて『蛍光テープを貼って、そこを頼りに出ていく感じになると思います』と…」「もう…ここに向けて来る感じだ」と齋藤桂さんは話します。

主催者、出演者、観客の誰もが経験したことのない暗闇での漫才ライブ。果たして、どんな舞台になるのでしょうか?この新たな挑戦は、見えない世界への新たな扉を開くことになるでしょう。

挑戦と不安が交錯する暗闇の舞台

開場を迎えた当日、午後3時半になると大勢の人が会場に集まってきました。来場者たちは興味津々で、暗闇の中での演出や漫才師たちの工夫に期待を寄せていました。

齋藤桂さんは、開演を前に「良く考えると『どんなになるのかな』っていうワクワクと、悪く考えると何かトラブルとかハプニングがないことを願う」と語ります。

出演者たちも会場入りし、本番前に暗闇のステージを体感しました。「あ、暗!」「怖いな」「どうしよう、これ…」という声が漏れました。

「センターマイクに辿り着けるかどうか」

ウエストランドの井口浩之さんは、「ちょっと思ったより真っ暗なので、みんなが今思ってるのはセンターマイクに辿り着けるかどうか」とコメントしました。

また、三四郎の小宮浩信さんも、「ラジオとかでは言葉だけでネタで笑かすっていうのはある。それと一緒じゃないっていうのは、難しいところではありますね」と述べ、未知の舞台に対する不安を口にしました。

数々のステージに立ちながらも、この暗闇の舞台は出演者たちにとって新たな挑戦であり、少し不安な様子が見受けられました。しかし、その不安がまた、新しい可能性を切り拓く一歩への勇気でもありました。

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