小学生が障がい者の声を聴き「防災かるた」を作成 地域全体の防災意識を変える

凸凹村管理人

盛岡市立見前南小学校の児童たちは、災害時における包括的な助け合いの方法を考え、それを「かるた」の形式で発表しました。

この取り組みは、過去1年間にわたって行われてきた活動の一環であり、学校は高齢者や障がい者の声を直接聞き、バリアフリーな避難所の必要性を検証し、障がいのある人々の避難行動について深く考えてきました。

地域社会全体が災害時にどのように対応するべきか

この取り組みは、児童たちに対して単なる防災教育以上のものを提供しました。彼らは協力し合い、地域社会全体が災害時にどのように対応するべきかを考えることで、より広い視野を持つことができました。

さらに、高齢者や障がい者の声を直接聞くことで、彼らの実際のニーズや困難に対する理解が深まりました。これにより、より包括的で配慮のある避難計画や救援活動が実現できるようになりました。

自分たちで考えることが重要

このかるたの発表会は、単なる発表の場にとどまらず、児童たちが実際に避難行動を考え、実践する機会となりました。彼らは自身のアイデアを実際のシナリオに適用し、その有効性を確認することができました。

このプロセスは、彼らにとって抽象的な概念を実際の行動に結びつける重要な学びの機会となりました。

地域の意識改革にもつながる

さらに、この活動は地域社会全体に良い影響を与えました。児童たちの取り組みは、地域の防災意識を高め、災害時における助け合いの文化を育んでいます

地域の住民は、児童たちから学び、彼らのアイデアや行動を通じて自らの防災計画を改善することができます。その結果、より安全で包括的な地域社会が形成されるでしょう。

行動指針も盛り込まれた内容

児童たちが心をこめて作り上げた「みんなで助かるために必要なこと」、その中には、「津波速報、耳が聞こえない人は津波に気付かない」という、命を守る上で極めて重要なメッセージが含まれていました。

このかるたは、単なる遊びではなく、災害時の緊急事態における行動指針を提供するものであり、児童たちはその発表を通じて、目や耳に障がいがある人が避難する際に生じるであろう困難を具体的に想像し、その解決策を熟考しました。

「先入観なく声をかけたり助けたりが気軽にできるように」

この発表会では、視覚障がいのある金濱朋美さんも登壇しました。彼女は自らの経験を踏まえ、「いろいろな状態の人に会った時にも先入観なく声をかけたり助けたりが気軽にできるようになって欲しい」と訴えました。

この言葉には、社会全体が異なる能力や状態を持つ人々に対して理解を深め、支援することの重要性が込められています。金濱朋美さんのメッセージは、児童たちにとって強力な啓発となり、彼らが将来、誰もが平等に支援を受けられる社会を築くための一助となるでしょう。

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