発達障がいの子供への適切な接し方と配慮とは?

凸凹村管理人

発達障がいを抱える子供に対して、どんな接し方をするのが理想?留意するべきは、お子さんの状態に沿った配慮をすることです。好ましい配慮をするには、本人が抱える障がい特性を理解するだけでなく、知的能力を含めた発達状態の把握が望まれます。

ここでは、子供への接し方と配慮の基本を取り上げています。又、「言葉の掛け方」「子供との遊び」「問題行動への対応」について考えました。

発達障がいを抱える子供の思い

「いっぱい言われると、何を話されているか分からない

一人で遊ぶことはつまらなくないし、むしろ楽しい

やめなけらばと分かっていても、好きなことが止められない

なんで僕ばかりが、注意されたり怒られるのだろう

また今日も忘れ物をした。僕はバカなのかな」

上記の文は、発達障がいに該当し、言葉を話せる学齢期の子供達が発してくれたメッセージです。彼らは、自分の特性をなんとなく理解していますが、自分一人で困難を解決する段階には至っていません。未就学児の場合は、気持ちの言語化が上手にできず、漠然と上記の心理に陥っている可能性があります。

発達障がいの児童は、発達に偏りがあります。しかし、彼らは、自分に適した学校へ通い、気が合う仲間と放課後を過ごし、休日は自分の好きな余暇を送っています。一般的と言われる一面も、多々持ち合わせており、本人の持つ普通さを見逃してはいけません。

接するタイミング

大人が、意図(聞いてもらいたいこと、身に付けてもらいたいこと等)を持って発達障がいの子供と関わる際は、関わる直前に子供の状態を確認して下さい。情緒が落ちついていない時は、適切な接し方をしても効果が得られないので、状態に沿った対応をしましょう。

  • 怒っている時:1~10分程度の間を空け、情緒が安定してから接して下さい。
  • 高揚し過ぎている時:静かな遊び等をして、トーンダウンさせた後に関わって下さい。
  • 他者の声が届きづらい状態となっている時(自閉スペクトラム症の児童):関わる直前に子供とタッチング等を交わし、注意を大人へ向けて下さい。

尚、発達障がい等を抱える児童の中に、感情コントロールを不得意とするお子さんがいます。感情の起伏が激しいだけでなく、起伏する頻度が多かったり、要因が分かりづらい起伏をみせます。

接する際の言葉・表情・態度

子供は、身近にいる大人からの適切な関わり受けて、肯定感を覚えます。言葉で褒められるだけでなく、笑みや相づちから肯定感を得ます。

「見守られていること」「行動を共にしてくれること」に対して、喜びを見い出します。発達障がいの子供に対しても、表情や態度は、重要な役割りを果たします。

特性に応じた配慮

発達障がいの児童は、各々症状に応じた特性を抱えています。知的能力、対人関係、社会性、不注意、衝動性と、躓きの領域は様々です。子どもと接する際は、さり気ない配慮をして下さい。

  • 知的能力症への配慮

知的能力が高くない子供と接する時は、非言語コミュニケーションを多用し、伝わることを優先して下さい。

補足:伝達手段の一つに、絵カードがあります。絵カードの導入は、絵と実物がマッチングしている等の、知的理解を前提としているのでご注意下さい。

  • 自閉スペクトラム症への配慮

自閉スペクトラム症の特性が強い児童は、イントネーションや表情から他者の考えや思いを推測するのが不得意です。それ故に、一般と同じ反応(社会性)を求めるには限界があります。

接しる際は、態度(行動)や視覚情報(絵、写真、周囲にある物)を用いて、相互関係を深めて下さい。話しかける時は「どうして?」「なぜ?」等の曖昧な表現を減らし、理解しやすい言葉で伝えましょう。

  • 注意欠如・多動症への配慮

不注意や衝動性を抱える子供に対して、否定感の植え付けとなる誤りや失敗を繰り返し指摘することは、避けるべきです。

まずは、子供の行動を予め予測し、失敗が減る接し方をして下さい。もしも、誤りや失敗が起きた時は、大人が正しい行動を説明し、子供と共におこなうことで、適切な形に修正しましょう。

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