特別支援教育の内容と進路状況とは?多様な学びの選択肢とその後の進路

凸凹村管理人

通級や特別支援学級等での学びは、平成19年4月に施行された特別支援教育において推進されることが規定されています。では、特別支援教育とは具体的にどのような内容を含むのでしょうか。また、どれくらいの児童生徒がその制度を利用しており、卒業後の進路状況はどのようになっているのでしょうか。

特別支援教育は、特別な教育的ニーズを持つ児童生徒が個々の能力や可能性を最大限に引き出すために提供される教育です。これには、特別支援学級、通級、さらには特別支援学校での学びが含まれます。これらの教育環境では、児童生徒一人ひとりの特性やニーズに応じた指導や支援が行われています。

特別支援教育を理解する

特別支援教育は、対象となる幼児・児童・生徒の自立や社会参加を促進するための支援を行います。この支援は、特定の障がいに限定されず、特別な支援を必要とする全ての幼児・児童・生徒が対象です。支援の実施場所は、支援を必要とする児童が在籍する全ての学校です。

さらに、特別支援教育は全ての児童を対象としており、多様性を尊重し、共生社会の実現を目指しています。これにより、異なる背景や能力を持つ全ての子どもたちが共に学び、成長できる環境を提供することを目的としています。

特別支援教育のイメージ

多様な学び場+小人数の学級編成+特別の教育課程適切な指導・支援の実現

出典:特別支援学級とは 進路状況や通級等との違い

インクルーシブ教育

インクルーシブ教育とは、障がいの有無に関係なく可能な限り共に学ぶことです。共に学ぶことは、ただ同じ環境に身を置くことではありません。各々の児童生徒が、授業内容を理解し、達成感を得たり、充実した時間を過ごし、生きる力を身に付けることです。

インクルーシブ教育を受けるには、教育制度から排除されないだけでなく、適切な環境が整備され、合理的配慮を得らえることが欠かせません。

合理的配慮

合理的配慮とは、国・都道府県・市区町村等が、障がいのある人から何らかの対応を求められた時に、負担が重すぎない範囲で対応することです。障がい特性のある児童の場合、他の児童と平等に「教育を受ける権利」を確保する配慮が得られることとなっています。

合理的配慮の例として、「施設や設備の整備」「支援員等の確保」「一人ひとりに合わせた教育課程の編成」「教具や教材の確保」が挙げられます。なお、配慮を受ける際は、学校等と本人・保護者による合意形成が望ましいとされています。配慮の実施は費用がかかり、各自治体で使える予算が異なります。できるだけ早く話し合いの場を設けることが好ましいです。

特別支援教育を受けている者の数

平成29年度の調査によると、特別支援教育を受けている者は487,013人であり、これは幼児・児童・生徒総数の3.2%に相当します。

出典:特別支援学級とは 進路状況や通級等との違い

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