肥満防止、がんの抑制、全身の体力向上につながる!「噛むこと」の大切さとは?

凸凹村管理人

長寿を迎えるために、食事において何を重視すべきか。精神科医の保坂隆さんは、「よく噛むことが何よりも重要です。噛むことの大切さを考え、伝えることを目的にした日本咀嚼学会には『卑弥呼の歯がいーぜ』という標語があります。そこでは、肥満の予防、がんの抑制、全身の健康向上など、噛むことの8つの利点が説かれています」と述べています。

食事の重要性

食事は、加齢とともにその重要性が一段と高まります。年齢を重ねると、歯の健康や口の機能が低下し、嚥下障がいや誤嚥性肺炎のリスクが増大します。このような状況下で、しっかりとした噛むことは欠かせません。食物を十分に噛むことで、消化が促進され、栄養の吸収が改善されると共に、嚥下障がいや誤嚥性肺炎のリスクも軽減されます。

健康を維持する上で極めて重要

古代の日本人が硬い食物を主食としていた時代には、1回の食事でおよそ3900回も噛んでいたとされます。そのような習慣があったことは、健康的な食事の取り方を示唆しています。しかし、現代では、食事の摂取方法や生活習慣の変化により、食物を丁寧に噛む機会が減少しています。それでも、食事をゆっくりと噛むことは、健康を維持する上で極めて重要です。

したがって、食事をする際には時間をかけ、よく噛むことを心がけることが肝要です。この習慣は、身体の健康維持だけでなく、精神的な満足感や食事の楽しみも増すでしょう。加齢による身体機能の変化に対して、食事の質を保つことはきわめて重要です。

食事にかかる時間も約11分ほどに短縮

時代は変わり、食事の西洋化が進む中、口に入るものがますます柔らかくなっています。柔らかい食べ物は噛まずに飲み込むことができますから、噛む回数は従来の約620回程度に大幅に減少し、食事にかかる時間も約11分ほどに短縮されました。しかしこのままでは、噛む回数が極端に少なすぎると言わざるを得ません。

では、具体的にどのくらいの噛み数が適切なのでしょうか。一般的な目安として、「ひと口30回」が理想的だとされています。ただし、現代人にとってこれは少々ハードルが高いかもしれません。

たくさん噛める工夫をする

そのため、この目標を達成するためには、噛みごたえのある食材を積極的に取り入れることが重要です。例えば、玄米や胚芽米、きのこ、根菜、こんにゃくなどが挙げられます。さらに、食材を大きめに切ったり、少量をひと口に入れて味わいながら食べるようにすることも有効です。味付けは控えめにし、素材そのものの味わいを楽しむことも大切です。

「あと10回!」

現代人は、平均してひと口で10~20回しか噛んでいないと言われています。ですから、「飲み込もう」と思ったときに、「あと10回!」と自分に声をかけることで、適切な噛む回数に近づけるでしょう。

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