子供の行動変容を促す褒め方について、心理学者で遺伝学研究者のダニエル・ディック博士は興味深いアドバイスをしています。
彼によれば、子供への注目は「ごほうび」となるため、最も重要なことを優先し、困った行動には当面無視することが重要です。そして、子どもが困った行動をやめた時には、直ちにその良い行動を褒め、他のことはなかったかのように振る舞うことが良いそうです。
「ごほうび」を使うことが効果的
子犬の訓練と同じく、子どもによい行動を身につけさせるには、「ごほうび」を使うことが効果的です。親の最も力強いツールは「おしおき」ではなく、「ごほうび」なのです。良い行動を褒めることで、親が望む行動が子供にとって習慣となっていきます。
良い行動に目を向ける必要
悪い行動にフォーカスするのではなく、良い行動に目を向ける必要があります。親にとってもこれが楽しいはずです。ただし、この方法は正しく実践されなければうまく機能しません。もちろん、何を与えるかではなく、どのようにごほうびを与えるかが重要です。アイスクリームよりもiPhoneの方が良いとは言いませんが、ごほうびの方法は個々の子供に合わせて考える必要があります。
適切に与えられた時にのみ効果がある
クリニックでは、「子供を褒めたけれども、うまくいかなかった」という親がよく相談に来ます。実際、ごほうびは適切に与えられた時にのみ、子供の行動を変える効果があります。子供の行動を変えるためには、褒め方には基本原則があります。
①「良い行い」に焦点を当てる
良い行いを増やすための最初の要素は、「良い行いに注目すること」です。これは愚かなことのように聞こえるかもしれませんが、考えてみてください。子供が日常的にやるべきことを行っている場合、親はしばしば何も言わずにいます。
指示に従ったとき親は何も言わない
親は子供に歯を磨くように指示します。パジャマを着替えるように言います。お風呂に入るように促します。そして、子供がこれらの指示に従った時、親は通常、何も言いません。
親は日常的に子供が「やるべきことをやる」ことを期待しています。しかし、子供がバスタブで水をこぼしたり、パジャマを着ないで遊んだりすると、反応があります。
ポジティブな行動に焦点を当てることが重要
子供が良い行動を見せると、親は静かに喜びます。しかし、子供が問題行動を起こすと、親は注意を払い、対処します。
このサイクルを変えるためには、子供を悪い子だと捉えず、ポジティブな行動に焦点を当てることが重要です。そして、適切に褒めるための秘訣は、以下の4つです。
- 熱意を込めて
- 具体的に
- その場で
- 一貫性を持って