「障がいがあっても普通に働く」輝く笑顔が織りなす物語:夢を見つけたダウン症の女性

凸凹村管理人

大阪の中心部に位置する「ヒカルコーヒーロースター」は、障がいがあってもなくても誰もが普通に働くことを応援するカフェです。その中で、26歳の美帆さんが輝く夢を見つけました。

店内では、こだわりの豆で淹れたドリップコーヒーや自家製のチーズケーキが人気を集め、観光客や地元の人々が訪れます。アルバイトとして美帆さんが働く姿は、いつも笑顔で包まれています。

優しさと丁寧な接客で多くのお客さんを魅了

美帆さんはダウン症という障がいを持ちながらも、その優しさと丁寧な接客で多くのお客さんを魅了しています。「イチゴのチーズケーキどうぞ」と美帆さんが優しく声をかけると、お客さんからは「10月のパンプキンのケーキめっちゃおいしかった」という感想が返ってきます。美帆さんは笑顔で「かぼちゃのチーズケーキですね」と返答し、お客さんとの会話が店内に温かい雰囲気を広げます。

一人でコーヒーを淹れることができるまでに成長

美帆さんの存在は、障がいがあっても夢を追い求め、誰もが自分らしく働ける社会を象徴しています。その笑顔が、店内にいる誰もが心温まるひとときを提供してくれます。

美帆さんは、自身の仕事がしんどいと感じることはないそうです。練習を重ねた結果、今では一人でコーヒーを淹れることができるまでに成長しました。

日常生活の中で普通に働ける環境を作りたいという思い

このカフェを立ち上げたオーナーの山中英偉人さんは、特別な思いを込めてこの店を作りました。「ヒカルコーヒーロースターの『光』というのが、僕の弟の名前なんです。彼がダウン症で生まれたことが、ダウン症というテーマに取り組み始めたきっかけです。弟が生きていて、誰が面倒を見ていたんだろうか、とか」と山中さんは語ります。

1歳で亡くなった弟が生きていたら社会人になり、彼がどこで働いていたのか、という疑問から、山中さんはダウン症の人々が日常生活の中で普通に働ける環境を作りたいという思いを強く抱きました。

時給や待遇を一般就労と同じ

そのため、時給や待遇を一般就労と同じに設定し、美帆さんを1人の従業員として雇い入れました。彼女は障がいを持ちながらも、同じ仕事をこなす他の従業員と同じような待遇で働くことができる環境を提供されています。

美帆さんは支援学校を卒業した後、福祉事業所で7年間働いてきました。しかし、家族と一緒にヒカルコーヒーを初めて訪れ、「ここで働きたい」と話したといいます。

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